がん患者は1人の人間だ!
がん治療に限りませんが、医師と患者の間できちんとインフォームドコンセントがなされているかは大事なことだと思います。インフォームドコンセントは、単にがん治療の方法を説明することではないでしょう。医師が故意に難しい専門用語を多用して、自分の行いたいがん治療を患者に受けさせるよう誘導するのはもってのほか。その患者に対するがん治療の方法として考えられる選択肢のすべてを、きちんと説明すべきです。そして、その上で、患者の意思を尊重したがん治療法を決定するのが、本来の在り方だと思うのです。
患者やその家族には、がん治療について、個々の思いや考えがあるはずです。手術(外科療法)というがん治療の方法を否定する方もいるでしょう。逆に、思い切って手術で取ってしまうのが一番よいがん治療だと考える方もいます。
がん治療は、がん患者とその家族のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)に深く関わる事柄なので、医師といえども簡単に決めつけてはいけないのです。しかし、一旦拒否したがん治療法を、その後、患者が翻意して受け入れるというケースもあるようです。その場合、がん治療を受ける本人と近く接する家族や、親身に世話をしてくれる看護師の存在が影響することもあると聞きます。
がん治療については、患者本人の心も揺れやすく、迷いも生じがち。まずは、人と人として接する中で、よりよいがん治療を選んでいければベストではないでしょうか。がん治療を施す側の医療関係者の方にも、自分が相手にしているのはがんの細胞ではなく、1人の人間なのだということを忘れずにいてもらいたいものです。